webサイト保有時の『理想的概念』

御社のwebサイト内容は、充実されていますか?とお聞きすると…

「うちのwebサイトは、最新情報が満載。webサイトの情報は生鮮食品と同じ生ものだからね。」…と、自信たっぷりにおっしゃる経営者によくお会いします。

しかし、せっかくお客様の心に響く商品販売やサービス展開をされておられるなら、その情報はお客様の心に留めていただきたいもの…。したがって、情報を生鮮食品を例えにして一過性の「消費」という概念であることには違和感を覚えます。

そこで…次のように加えてお尋ねすると、ほとんどの方が返答に詰まります。

「常に情報が新しいのは理想ですが…その情報がきちんとお客様の心に響いたり届いたりしていますか?」


確かに事業者の多くは、多くの時間と労力とお金をかけ、時にはプロジェクトチームなども組まれたりして、webサイトを制作されます。ところが、サイトが完成した時点がゴールとなってしまっているのが現実なのでしょう。
では、なぜそのような感覚に陥ってしまいがちなのでしょうか?  

情報配信は「消費」ではなく「投資」へ…

事業者が設けられるwebサイトは、「自社の事業姿勢について理解していただきたい」という目的以外に、物販・飲食・サービス業ならば「広く多くの方に自分のところのお店や商品を知ってもらいたい」という意図があります。

つまり、リピーター利用だけでなく、新たな集客・お問い合わせ・受注などにつながることを望むわけです。

 

それならば、余計にwebサイトに訪問される多くの方々には、情報を「消費」されるのではなく、「印象の残る」「心に響く」「期待が拡がる」という表現を工夫し続ける必要があります。だからこそ、常にwebサイトで使用する画像や文章(キャッチコピー)などの表現方法については、「仮説→実施→検証」の検討をし続けるなどをして、「進化」はさせることがポイントとなります。

 

要するに…webサイト制作に要した時間・労力・資金を「情報配信消費」するのではなく、継続して進化させるための「情報配信投資」として、webサイトを「運用管理」することがとても重要になるのです。

それでは、どのようにすれば「情報消費」ではなく「情報投資」という行動に移せるのでしょうか?

 

私は、AMR社とチームを組んで、web運用のコンサルティングによって、さまざまな業種のwebサイトからの業績アップに力をお貸ししています。その手法について興味を示された事業者から、我々チームに面会のお申し出を頂く時は、いつも次の概念についてお話しています。
『webサイトが完成した時点をゴールにならないようにするためには、webサイトについては、経営者がはっきりと認識して頂きたい「会計的概念」のお話です。

webサイト制作に対する会計的概念

どうやら、事業者webサイトの制作コストは、一括経理処理できる「経費」処理をしてしまいがちのようですね。
しかし、webサイト制作に掛るお金は、「本来、無形固定資産として計上すべきでは?」との見解が、最近あらためていろんなところで出ています。

これはどちらを採択すべきかは、各企業によってそれぞれの判断で会計処理されているようですが…会計処理としての話より、「概念」としてはとても大切な要素があるように思います。


 本来、事業者のwebサイトに対する概念としてあるべき姿は、「潜在的顧客の発掘」ならびに「顧客および社員認識度アップ」のための大切な『コミュニケーションツール』であるという捉え方です。その本質を間違えないようにしたいのですが、残念ながら「作成された時点がゴール」となってしまっているケースを大変多く見かけます。

その間違いを起こさぬよう、「会計的概念」で理解されるのが一つの方法であるということです。
  
そもそも、web制作が完成した時点がゴールという認識では、費やした時間・労力・資金の全てが無駄になる可能性もあるわけです。やはり、事業者webサイトは、経営者サイドの高い認識の下、出来上がった後の「運用」がとても大切です。
・どのようなアプローチでサイトユーザーに知られ、どのように反応され、どのように企業側の意図が伝わっているのか…
・時には、サイトユーザーからの反応から見出される新たな商品開発にどのように活かされるいるのか…
などなど、コミュニケーションツールとして活用することがとても大切なのです。
 
何度も念を押しますが、事業者webサイトは、経営者の感覚として「いかに顧客財産につなげるための大切な『資産』」として成長進化させないといけないのかと捉える必要があるわけです。

そうするならば…webサイトを「事業資産」…つまり貸借対照表の無形固定資産という概念を持てば良いのです。

すると…「資産運用」をしなければという意識も芽生えます。

しかし、大半の事業者が一括処理の「経費化」としてしまうことで、余計に経営者はホームページの変革進化…つまり「運用」はおろそかになりがちになります。


したがって、私達は、私達自身が共感できる心豊かさの「新しい価値」を創造し続ける事業者さんに対しては、「エンドユーザーとの重要なコミュニケーションツールとして「webサイトの資産形成化」という概念の有効性」を、粘り腰で提案し続けています。経理処理はどちらを採択されるにしても、『webサイトは自社の有効な「資産」である』ということを概念を持たれる事業経営者さんが増えることを、願っています。

webサイトは「含み益」をもたらす「固定資産」

少し踏み込んでお話ししましょう。
ここからは、少しでも経理仕訳業務や複式簿記を勉強された方なら簡単にイメージして頂ける話です。

webサイトを無形固定資産(繰延資産)として計上する際、サイト制作に掛った資金(つまり現預金)が減少し、無形固定資産が増加します。したがって、その仕訳処理では、総資産は膨らみません。

もちろん、webサイト制作で計上した無形固定資産は、5年の定額償却により、2年目以降から、会計上の資産は目減りします。
しかし、事業経営者としては、自社の財務諸表を経営判断に活用しようと目に触れることが多く、「資産勘定」に計上されているものについては、なんとか「運用しよう」という意識が当然働きます。
それこそが「webサイトもしっかりと顧客形成に結びつく運営をしなければならない」という意識の芽生えです。

 

この「web運用」をしっかり行うことは、新たな顧客増加・売上増加に結びつく可能性が高く、現金収入・インカムゲインになる可能性を充分に秘めています。つまり、webサイトの資産計上は、会計上は、年々償却されていったとしても、しっかりと現金収入につながる「運用」となっているということは、堂々と「含み益」を得る要素になり得るわけです。「サイト訪問者の心に届くコンテンツ配信をし続けているか」を重視することで、業績アップ⇒現預金増加という形で、良いキャッシュフローに変わるという含みに繋がるわけです。
ここに、webサイト制作のための現預金支出が、「費用」として一過性のコスト流出とさせているのか、顧客形成のために役立てようと投資したものを「資産運用」しているのかの差が出ることになります。

組織内の相乗効果も期待

私達が関与させていただく事業者さんでは、webサイトを「わが社の大切な資産」としてしっかり運用され始めると、集客や売り上げ増加などの目に見える効果がありますが…実はそれ以外の経営資源にも良い効果が表れることがあります。

 

そもそも、皆さんのお店や会社では、スタッフや社員の方々がどれくらい自社のwebサイトをご覧になられているでしょうか?この問いかけにも、事業経営者のほとんどの方が「耳が痛い」とおっしゃいます。
そう…こんな答えが返ってきます。
「うちのサイトは変わり映えがしないから、一度くらいしか見られていない」
「書いてあることがスタッフには解りづらいらしい」
一番残念なパターンとしては…「うちにサイトがあること自体、知らないスタッフもいるかもしれない…」

いえいえ、決して恥ずかしい話ではありません。なぜなら、それが一般的になってしまっているのが実態ですから…。

 

しかし、webサイトという資産をしっかりと運用することで、まずはwebからの問い合わせや集客が伸びた部署のスタッフから、サイトコンテンツに対して、とても意識が高まる可能性があります。
そして、コンテンツ改善のために、さまざまな社内提案までなされることがあります。
時には、サイトへの問い合わせや反応を見ながら、自社のポテンシャルを大いに活用して、新たな価値創造…つまりお客様に喜ばれる商品開発にまでつなげるケースもあります。
これらは、全く大げさな話ではありません。
少なくとも私達がお手伝いさせて頂いた事業者さんで、そのような事例を目の当たりにしています。

<下の図にカーソルを上に持っていき、クリックすると拡大されます>

スタッフのモチベーションが上がり、能動的な動きに変わる…企業風土や文化が良い方向へ向かう…これは顧客満足につなげるとても大きな経営資源ではないでしょうか?

途中、会計の言葉で語り、少し硬い文章となり、申し訳ありません。
でも…私達が目指す方向は、事業者の皆さんが、心豊かさを提供する価値創造と一緒に、事業者の先におられるお客様や、働いておられるスタッフの笑顔と一緒に歩むことなんです。 

 

なお、文中にあったAMR社というのは私の事業パートナー会社です。(詳しくはこちらへ
同社の経営者の一人、高橋隆一郎氏とタッグを組んで、この「web運用」により、各事業者の業績アップの取り組み業務を遂行しています。

また、同社のもう一人の経営者、近藤光央氏とは、2012年より神戸で、2013年より大阪で、小規模事業者向けのホームページ制作ツール「Jimdo」に関する交流cafeを毎週水曜に開催しています。

 

Jimdoというのは、web制作知識がない素人がだれでも簡単にwebが作れるというサービス。しかし、いくら「作れる」と言っても「サイト訪問者の心に届くかどうか」は別問題です。
Jimdo Cafeの神戸と大阪では、「成果の上がるサイト」をテーマに、Jimdoユーザーが作成したサイトへのお互いの意見交換会や、個別相談会を行っています。

 

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